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おいどんの日記ブログ

ブログと言うよりただの日記

子の衝動

先週火曜日、ついに子がインフルエンザをもらって来てしまった。月曜日は参観日だったので学校へ行くと、違うクラスの子のママさんが、

「今日11人欠席だってよ!」

「えー、やばいね!うちのクラスは金曜日は1人だけだったけど、大丈夫かなー?」

「いやいや、○組だよ!」

「えぇーっ!!うちのクラスが?!」

土日で13人増えるなんて、感染爆発みたいだな…
恐る恐る子のクラスへ行くと、明らかにガラガラで異様な雰囲気だった。これだけウイルスが蔓延してるなら、マスクしてたけど子も感染りそうだなぁ。

はい、予感は的中!子は火曜の朝に発熱、病院へ行ったらインフルと確定したのでした。
子がインフルだと学校へ連絡すると、欠席者が15人に増えていた。そしてついに子のクラスだけ、水曜日から学級閉鎖になってしまった。それから【学校保健安全法】に則り、子は療養、その間私は仕事を休むことに。
私までインフルになってたまるかっ!!やんのかコラ?!おぅ?!と、空気中に漂っているであろうインフルエンザウイルスに威嚇し続ける毎日から、晴れて今日、無事に外界へ出られる様になった。明日発症したりしないよね…私。

今回は薬がよく効いてくれたのか、子はわりと元気だった。4年前に初めてインフルエンザにかかった時は、解熱するまで4日ぐらいかかり、毎夜熱にうなされて本当に辛そうでかわいそうだった。その時はイナビルを上手に吸入出来ずにかなり苦戦したのを覚えていたので、今回また苦戦するんだろうなぁと心配したけど、ちゃんと吸入出来たのを見て、当たり前だけどあれから成長してるんだな…大人になっているんだな…と、不謹慎にも感動してしまった。

そんな大人の階段を登っている子は、今月8日の金爆福岡ライブ以来、毎日の様にライブDVDざんまい。取り憑かれたように、「今日はコレ!」「宿題しながら見る!」と、取っ替え引っ替えDVDを再生しているので、毎日が金爆ライブなのだ。今までもライブDVDは見ていたけど、今回は様子が違う。子の中で爆発的な変化が起こっているみたい。金爆のファンになって4年ほどになるのかな?元はと言えば、子がきっかけになっているのだ。
ファンになる以前、ゴールデンボンバーとは【楽器を演奏しないエアバンド】【ビジュアル系】【動画がおもしろい】と言う事だけの認識で、しっかりと曲を聴いたり動画を見たりする事まではなかった。そのゴールデンボンバーが【女々しくて】でテレビに出る様になった頃、テレビを見ていた子に変化が起こる。

「お母さん、あのね、ギターの人がね、かき氷を早食いしてね、まわりの人にもかき氷を掛けよらすとよ!」
「お母さん、今日はね、あのギターの人がお芋食べて、周りの人に向かってオナラしまくってるよ!」

家事などをしていてテレビを流すようにしか見ていない私に、子が【女々しくて】の時の喜矢武さんのパフォーマンス(この当時はこれがギターソロだとは知りもしなかった)の内容を教えてくる様になったのだ。あまりに毎回言ってくるので、よっぽど好きなんだろうなぁと思い、ゴールデンボンバーの面白そうな動画などを調べて、子に見せてあげようとYouTubeを覗いたその時から、私が子以上にゴールデンボンバーにクギ付けになってしまった。まだよく顔も名前も一致しない中で、これは本物なのかな??と思って最初に見た動画に衝撃を受ける。

自転車に二人乗りの男2人が、何かお芝居している。これ何?誰かの学園祭の動画かな?でもライブハウスっぽいなぁ。しばらく演劇を見ていたら、急に曲がかかった。切なそうなBGMだなぁと思った次の瞬間、二人乗りの後ろに座る人がマイクを持って歌い出した!はっ?!それで歌うの?!じゃあこの人が鬼龍院って人か。前の人、立ち漕ぎしてるし(笑)何だこれ(笑)あれ、立ち漕ぎしてるこの人がキャベツの千切りしたりしてるギターの人か。……!!!ギター下手くそだな!(爆笑)30点!!とか言われてるし(笑)
こんな感じで動画を見ていたけど、気付いた。たまらないくらいの曲の良さに。あんな演劇してんのに、なんていい曲を歌うんだ…。
この人達、只者じゃない。すごい。この時からゴールデンボンバーの持つ【武器】を見てしまった。

それからはFCに入り、子とライブへ行く様になった。ライブへ行き始めの頃の子の感覚は、ゴールデンボンバーと言う、テレビで見る大好きな面白い人達という感覚だった気がする。子は去年、ツアーに参戦出来なかった(ひとりよがり・バースデーライブのライブビューイングには行った)事もあり、FCライブに参加出来た私と違い、前回のライブから間が空いていて、子の中でボンバーに対する熱が冷め気味になっている様な感じがしていた。
なので今年のライブは、無理矢理連れて行く様な感じがしたから、「福岡ライブ行く?」と聞いてしまった。子は「行くー!」と答えたけど、仲の良い金爆仲間の親子も一緒で、福岡へ初めて列車で行く事の方に惹かれての答えだったと思った。
この4年で子は色んな面で成長し、多感なお年頃になっている。おしゃれに興味を持ち、自分のお金でイヤリングやチョーカーなどを買っては、友達同士で盛り上がっている。8日のライブ当日にも、張り切ってお気に入りのイヤリングとチョーカーをつけて行ったっけ。私の音楽狂いを受け継いでいるのもあって、当然ボンバー以外の曲もガンガン聴き始め、なんならボンバーはあまり聴かなくなっている様な感じだった。
子とライブへ行くのは、もしかしたらこれが最後かもなぁ…。そんな事を考えながら、ライブへ参戦した。初のアリーナ参戦で、しかも今までの中で1番良い座席だったので、かなりテンションが上がっていた。前を見るとトロッコがあったので、子に教えると、さすがに子もテンションが上がり、すぐ横を通るよー!と親子でワクワクした。そしてついに始まったライブ。そりゃあもう楽しすぎて泣けちゃうくらい。
DVDの中でしか見た事ない、トロッコに乗って移動するボンバーさんが、今まさに自分達の目の前にいる。手を伸ばせば届きそうに近くて、自分の声が届く距離にいる。この事が子の中で大きな衝撃だったみたい。そして最後、頭上から降り注ぐ金テープを手に掴んだ。これも親子で初めての経験だった。

ライブ終演後、子が何ともうっとりした様に
「喜矢武さんがいい」と私に言った。
「あぁ、喜矢武さんカッコ良かったもんね」
「緑色のペンラ欲しい」
「はっ?緑?ピンクのブレスレットライトしてるたい」
ゲイツの喜矢武さんの色のペンラが欲しかと」
「そうね…そしたら今から物販でペンラ買いに行こうか」
そんな会話をして、終演後に降り出した雨の中、会場外の物販ブースへ急いだ。緑色のペンライトと、なぜかいつもは買わないツアーパンフも買った。友人親子と合流し、博多駅前までのタクシーを拾おうとするも、この日は隣の福岡サンパレスでは安室奈美恵のライブ、ヤフオクドームでは嵐のライブがあった、何とも賑やかな福岡市内はタクシーを拾うのもひと苦労で、何とかタクシーを拾い、運転手さんが思わず舌打ちしちゃうぐらいの大渋滞の中、博多駅前に無事に着いた。友人親子と4枚切符を取っていたので、のんびりと列車で家路へ向かう。
列車内で子はツアーパンフを食い入る様に見ていると思ったら、いつの間にか疲れて寝ていた。子を連れて行くか迷ったけど、子の寝顔を見ながら、楽しそうでよかったなぁと安堵した。
そしてその翌日から、子に変化が起きた。

毎日、食い入る様にDVDを見る。注意するのもためらうくらいに真剣に、そして心から楽しんで。
今まで気付かなかったけれど、子の心の中で「好きな面白い人達」から、福岡ライブのその日から本当に「ファン」になったんだと思う。
ゴールデンボンバーに触れてからのこの4年で成長したのは、薬が上手く飲めるようになっただけではなく、身長が私を追い越そうとしているだけではなく、心もめちゃくちゃ成長していたんだとしみじみ思う。何かを伝えようとしている曲や詞の世界、楽しい時間を共有しているライブでのみんなの一体感とかを、子の心が感じ始めたのだと思う。

「お母さん、なんて書けばよかと?」
サンタから貰ったクリスマスプレゼントのミュージックプレーヤーで、福岡ライブのセットリストを聴きながら、子はファンレターを書こうとしていた。私は書いたら?など一言も言っていない。今までもライブへ行く時に書いてはいたけど、私が書くのを見て、じゃあ私もー!と言うノリでしかなかった。
「何てって…あんたが書きたい事を書けばよかたい」
「そいけん、何ば書いていいかわからんけん教えて!」

子は、自分自身でもわからない衝動に突き動かされている。何かを伝えたい。でも何で伝えたいのかわからない。何で手紙を書きたいのかわからない。ただ、大好きなゴールデンボンバーに、あの日の感動を伝えたいその一心で、だけど訳もわからず戸惑っている様だった。
「これこれこうで、ああしてこうして、こんな事を書けばいいんじゃない?」。こう教えてしまえば、子はその通りに書くだろう。でも絶対にそれはしたくなかった。子を突き動かしている衝動を、雑に掻き消してしまうような気がしてならなかったから。

「ボンバーに何か書きたい事があるからファンレター出したいとやろう?あんたが思った事をそのまま書けばよかとよ」
そう言った私に子は「うーん…わかった!」と言って、ゴソゴソと何かを取り出して、
「どれがいいと思う?これカワイイよねー!」
キラキラした顔で色んなデザインのレターセットを私に見せた。2人してあぁだこぉだ言って、子は1つデザインを選び、静かに手紙をしたため始めた。
しかもよく見ると子の耳には、いつの間に付けたのか、ライブのOP動画で喜矢武さんが着けていた物とほとんど同じデザインのイヤリングを着けて手紙を書いている。それは福岡ライブの後に、同じデザインのイヤリングを探して、自分のお年玉で買った物だった。ちゃんと下書きをしているらしく、何度も紙を変えて書き直したりしている。少しだけ内緒で読んでみたけど、まだ未完成だった。この子がどんな事を伝えるのか楽しみだなぁ。

【衝動】ってすごいな。自分にもわからない何かに突き動かされる。衝動って、何かを感じないと起こらないものの様な気がするから、子の中でどれ程の感情を揺さぶる事があったんだろう。本当に興味深いな。
インフルエンザで休んでいる間、子を支えたのは私の看病だけではないらしい。子が自分の枕元に持ち込んでいた物は、緑色に眩しく光る、衝動の始まりだった。月曜日からは親子で通常運転!だけどDVDざんまいの日々はまだしばらくは続きそうだなぁ。

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