おいどんの日記ブログ

ブログと言うよりただの日記

コンプレックス山盛り

裸眼で生きる事に憧れる。そりゃあもう心底。

小学生でメガネをかけ始め、それからどんどん視力が悪くなり、キテレツ大百科の勉三さんの実写版かってくらいの瓶底メガネで過ごしていたけど、高校に入学したくらいに、私の中にわずかに居る乙女心さんが声を少しずつあげ始め、コンタクトに変えてからウン十年。もうコンタクトと勉三メガネなしでは生活できなくなってしまった。裸眼ではこの世界のあらゆる輪郭をハッキリと見る事はないのだ。

メガネとコンタクトの煩わしさが次第にコンプレックスになってきていた頃、ふと思いついた。どうせ目玉の上にのせるんだったら、目玉をオシャレにすりゃいいんじゃない?煩わしさを楽しみに変えられるかもしれない…そう思い立ち、カラコンとやらを使ってみる事にしたのだ。今はもう女子達の必須アイテムだけど、当時はまだカラコンなんて周りは誰も使っておらず、結構珍しかったと思う。
眼科へ行き、精密な視力検査をした後、いよいよカラーを選ぶ事に。服を選ぶ様にワクワクして、どんな色にしよう♪と心躍らせていたが、現実と言う名のビンタをくらう。

………似合わない……
そりゃそうですよ。ペラーっとしたお顔の私に、ブルーなんて突拍子もない。でも好きな色が青だから何の躊躇いもなくブルーを選んだけど、自分で吹き出すくらい似合わない。もう計算外だ…似合わない事を想定していなかったから、ショックもでかい!
ならば!!とパープルを入れてみる。ますます面白い!!どうしてそこで、ならば!!と思えたのか?自分でも失笑する。
しょんぼりして、カラコンを諦めようとしていると、眼科のスタッフさんがこちらはどうですか?と持ってきた。恥かきついでに何でも試してやれ!とヤケクソで目玉に乗せる。その眼を見た時、鏡の中の私にフリーズさせられた。

「ひいばあちゃんだ…。」
記憶のずっと奥底から懐かしい人の顔が浮かぶ。

コントで見るおばあさんみたいに腰は曲がっていて、いつも杖を付いて歩いていたけど、めちゃくちゃ元気で、出掛ける時は常にシックな着物を着ていた父方の曾祖母。そして何より、子供心に衝撃的だったのはその瞳の色。透き通っていて鮮やかなグリーンの瞳だった。
ひいばあちゃんの外見は外国の人にしか見えない。言い方は良くないけど、冷た気で厳しいような顔だちで、そのグリーンの瞳も相まってちょっと怖かったのに、
「綺麗な色のお目目だなぁ…」と、ひいばあちゃんに会うとその瞳ばかり見ていたっけ。本当にうっとりするほど綺麗だった。


眼科でオススメされたカラコンはグリーンだった。
全くノーマークだった色だけど、驚くほど違和感がない。そして何より、どこか懐かしいと言う感情に包まれてしまった。それ以来、グリーンのカラコンを休日に愛用している。
ひいばあちゃんのあの綺麗な瞳には遠く及ばない、人工的なグリーン。
だけど、自分が忘れていた子供の頃から無意識にもっていた憧れを思い出させてもらえたし、視力が悪くて矯正しなきゃいけない煩わしいコンプレックスを、ほんの少しプラスの方へ持っていける様になれた。

しかし考えてみると、自分ってコンプレックスが多いよなぁー。だけど悲しいかなそれが自分。
嫌ってほど向き合え私!矯正していない裸眼でも、自分の心は見えるはず。一周まわってコンプレックス込みの自分を大事に出来る様になれるかもよ?